
※こちらの投稿への回答は行っておりません。
テレビなどで話題の「アイスクリームにかける醤油」って知っていますか?
甘~いアイスに、黄金色の醤油をかけて食べるんです!
え、アイスに醤油って合うの?って思いますよね。
それでは試しに、パクッ。
うーん♡ とろけるアイスの甘さとうまく混ざって、キャラメルのような、みたらし団子のような、なんとも言えない風味が口にふわっと広がります。
これは病みつきになる…♡
アイスをみるみる美味しくしちゃう、この醤油を製造販売しているのは、岐阜市にある「たまりや 山川醸造」さん。
今回はその工場に潜入してきましたよ!
山川醸造は昭和18年創業。「たまり醤油」を伝統製法で醸造している、全国でも本当に珍しい会社なんです。
たまり醤油とは、東海地区で古くから親しまれているご当地の醤油のこと。
色が濃くて、凝縮された旨みが特徴なんです。
建物に近づくと、そのまろやかな香りが漂ってきました♪
建物の中がどうなっているのか気になりますね。
さっそく工場見学スタート!
案内してくださるのは、3代目の山川晃生さん。
薄暗い建物内に、大きな桶がいっぱい並んでいます。
山川さん「これらは明治から大正時代に作られた杉の桶で、この中でたまり醤油を熟成させています。桶は蔵に約100本あるんですよ」
桶から取り出されるたまり醤油は、すごく濃い色をしています!
そういえば「たまり醤油」って、ほかの醤油とどんなところが違うんでしょう…?
まずは簡単なクイズで、醤油のことを教えていただきました♪
山川さん「醤油の種類はいくつあると思いますか?」
普通の醤油と、たまり醤油の2種類?
山川さん「5種類です。主にスーパーに並んでいるのが『こいくち醤油』と『うすくち醤油』。ほかにも、ここでつくっている『たまり醤油』、愛知県の『白醤油』、山口県の『再仕込み醤油』があるんですよ」。
そんなに醤油の種類があるなんて、ビックリ!
山川さん「最近では目にすることも少なくなったたまり醤油ですが、岐阜や愛知のうなぎ屋のタレや、うどん屋やそば屋のつゆには、だいたい使われているんです。私たちは意識していなくても自然と口にしているんですね。東海地方の食文化を長い間担ってきた重要なものなんです」。
とても身近な調味料♪
山川醸造では東海地方のたくさんのお店にたまり醤油を卸しているんだそうです!
山川さん「醤油の原材料は何か分かりますか?」
それは自信あります。大豆♪
山川さん「一般的な醤油は、大豆、小麦、塩。でもたまり醤油はほとんど大豆からつくられます。たまり醤油は、醤油の原点なんです」。
昔からずーっと変わらない伝統的なものなんですね!
ほかにも、醤油の香りは、なんと300種類もあること、できたばかりの醤油の色は赤色ということなど、いろいろと教えてもらいました。
この大きな桶の中で、どんな風につくられるんですか?
山川さん「まずは、大豆を大釡で蒸して小麦を混ぜたものに麹菌をふりかけます。その後、麹室に3日間入れて“麹”にします。これがその“麹”です。これを杉桶に仕込み、その上に布、2トンの石、塩水を順番に入れて、2年以上熟成させるんです」。
2トンの石ってすごい量…!
仕込み中の桶を、特別に上から見せていただきました♡
たまり醤油が出来始めています!先ほどの石が見えなくなっていますね。
杉桶の中はこんな感じなんだそう。
真ん中の煙突のようなものに、たくさんの穴が開いています。
山川さん「その穴を通ってたまり醤油が煙突に溜まっていきます。熟成がよく進むように、1週間に1~2度、職人が煙突からたまり醤油をひしゃくで汲み出して、発酵途中の諸味(もろみ)にかけて循環させているんですよ」。
100本の桶でその作業を行うのは、とても地道で重労働ですよね…!
山川さん「熟成後、煙突の中のたまり醤油はそのまま取り出します。さらにこの諸味からも搾り出すんですよ」。
諸味をこうやって平たくしてから…
ぎゅぎゅっと圧縮。すると、ぽたぽたとたまり醤油が出てきました…!
絞ったばかりのものを味見してみます♪
わぁ~! すっごくまろやかで、旨みたっぷり。
普通の醤油のような塩っぽさがなく、まるみを帯びていてほんのり甘い気がします♡
山川さん「色が濃いのはじっくりと熟成された証。これ以上ないところまで旨みが出ていますよ」。
ほとんど手作業で手間ひまかけてつくられるからこそ、深~い風味が生まれるんですね!
最後に試食タイム。待ってました♡
山川醸造では、たまり醤油や、話題の「アイスクリームにかける醤油」(70ml 411円・税込)をはじめ、いろんな調味料やお菓子などを販売しているんです。
今回は2種類を試食します♪
そうめんに、だし入りのたまり醤油のつゆ「漆黒」(300ml 710円・税込)と「ゆずゴマ」(100g 540円・税込)をかけて。
上品でコクのあるつゆが、そうめんにすごく合います。一流のうどん屋のものみたい!関市のゆずを使った香ばしい「ゆずゴマ」とも相性抜群です。
こんがり焼いた食パンには、「はちみつ醤油バター」(756円・税込)をつけて。
ハチミツの甘さと醤油の香ばしさがパンにぴったりで、どんどん進んじゃいます♪
例えると、少し塩が効いた、キャラメルバターみたい!
気に入ったのでお買い上げしちゃいました♡
お菓子もたくさんそろっていますよ。
今一番人気があるのは「醤油ポップコーン」(540円・税込)。
「醤油チョコあられ」(483円・税込)は、冬だけの期間限定販売だそうです♪
もちろん、いつもの食事がグレードアップするたまり醤油もオススメ。
「みのび」(500ml 802円・税込)や家庭用に使いやすくした「浅五分 溜醤油」(1,000ml 648円・税込)は、煮物やすき焼き、照り焼きなどにどうぞ。
併設のお店には、ほかにもたまり醤油を使った商品がずらり!ふらりと買いに行きやすい雰囲気なので、ぜひ一度足を運んでその美味しさを体感してみてくださいね♪もちろん、お土産として買っていくのも、喜ばれること間違いなし!
醤油づくりの工程をじっくり見ることができる工場見学は、予約をすれば誰でも無料で参加できます!
「一度たまりを味わったら、普通の醤油では満足できなくなると思います」と山川さん。
子どもの頃に行った社会見学のような気分で訪れれば、伝統的な醤油づくりの様子にきっと感動するはずです。
※通常の工場見学は、衛生管理のため食品キャップをかぶって行います。
名称 | たまりや 山川醸造株式会社 |
---|---|
住所 | 岐阜市長良葵町1-9 |
営業時間 | 8:00~18:00 |
定休日 | 日・祝日、第2・4土曜 |
工場見学 | 電話またはメール(info@tamariya.com)にて要予約。無料。 |
TEL | 058-231-0951 |
Web | tamariya.com |